「山は逃げないので、勇気ある撤退を」・・・、と言います。
その逃げないはずの山も壊れていくことがあり最近とても気になります。
今朝の朝刊に、御在所岳の中腹にある「おばれ岩」が倒れた記事が載っていました。大きな2枚の(鬼太郎に出てくるぬりかべの様な大きな)岩がよりかかった奇岩で、初めて見るとおお~っと驚きの岩です。この岩が傾き、倒れていると今朝の中日新聞に載っていました。自然のこととはいえ寂しかったです。地球温暖化による豪雨が原因だとも記載がありました。登山道は通行できません。
以前は、こんな立派でした。
この大岩を攀じ登って遊んだ時期もありました。今では登る技術もないかもしれませんが、物理的にもう登れません。残念です。
2008年の豪雨により、学生時代に定宿としていた藤内小屋、日向小屋も流されたショックは今も残っています。両小屋とも再建できていますが北谷というきれいな真っ白の花崗岩の渓流の荒れ果てた光景はとても無残なものでした。これも温暖化が。
温暖化の影響ででシカが山頂まで登ってくるようになり、笹や木の芽を食べてしまって鈴鹿の風景は様変わりです。昔はクマザサのヤブ漕ぎにうんざりしたものでしたが、今はらくちん。でも竜ヶ岳、藤原滝頂上付近ははげ山です。
竜ヶ岳のシカ
伊吹山は花の百名山として有名でしたが、シカが高山植物、笹、灌木を食べつくし、はげ山になってしまい、山自体が耐え切れず、昨年夏には豪雨で崩れてしまい、土石流でふもとの集落に被害も出ました。現在、南側からは登ることができません。
鈴鹿北部の藤原岳は石灰岩の山で、セメント会社の所有で致し方はありませんが、ふもとから砕石しはじめ今では頂上近くまで削られ、孫太郎尾根の登山道は通れなくなってしまいました。遠くからでもわかる削られた山はとても無残で見てられません。
山は逃げないですが、壊れていく可能性があります。
登れる時にはしっかりとかみしめて登りたいと思います。