先日の台風襲来の前後で明らかに気候が変わりました。お彼岸の連休のあたりから朝晩の気温はぐっと下がってきていますね。そのためでしょうか、体調を崩された患者さんが本日も多く来院されるようになってきました。これからも日によって、また同じ日内でも気温の高低差が大きくなります。体調管理には充分お気をつけください。
小生、連休に、その気候の変化を肌で実感することができました。9月23・24日と焼岳・穂高岳に登った時のことです。季節はすでに秋であることを充分認識しており、それなりの防寒具は準備したつもりではありましたが、数日前まで30度オーバーの真夏の生活をしていた体には寒さがしみました。標高2385mにある西穂山荘という小屋の前にツエルトという簡易テントを張ったのですが、ウトウトしていて寒いなあと思っていたら夕方で摂氏たった1度。夏山でツエルトを使用すると自分の吐いた息がツエルトの内側に結露し、バタバタ風が吹くとそれが飛び散ってあまり快適でないのが普通であり今回も覚悟をしていたのですが、その後氷点下となったためツエルト内面に凍り付いてしまい、水滴は降ってきませんでした。夜中にあまりにも寒いのでお湯を沸かして飲みましたが、その時の湯気がまたその氷の上に凍りつき、朝にはバリバリのツエルトになっていました。日の出前に出発したのですが、空は満天の星でそれはそれは見事なもの、天の川も覆いかぶさってくるような感じでした。天気がよければ寒いわけで、出発時の気温はマイナス3度、前夜に多少の雪も降ったようで、岩の間に雪が残ってもいました。このように山は確実に秋に入ってました。ただ紅葉で有名な涸沢カールは上から見たのですが、まだまだまっ青(緑)で、夏からいきなり秋に入ったばっかといった状態でしょうか。そして穂高はこの短い秋のあとにすぐ厳冬を向かえます。
それにしても連休で山はすごい登山者の数でした。山小屋はパンパン。テントサイトもパンパンでテントはくっつけて張られ、隣のテントからイビキも寝言もオナラもガンガン聞こえてきました。翌日は山でもう一泊するつもりでしたが、あまりの混雑で興ざめ、一気に下山してきました。
秋を実感できた今回の山行も最高でした。冷たい、しかし快適な穂高の岩の感触をじっくりと楽しみ、満喫!気がつくと指先の感覚はなくなっており、下山後3日めの本日もまだ指先は赤く染まって若干しびれています。その他、寒くて寝付けなかった一夜、満天の星、歩きながら見たご来光、終始富士山が見えたほどの快晴の中の見渡すかぎりの山々の景色、混雑で30分も待たされた奥穂高岳のハシゴ・・・・・・。みな楽しい思い出です。やっぱり山はやめられません。
写真は奥穂高岳手前の岩場です。