2009.8.20 試練と憧れ
8月13日朝3時30分より登山開始。はじめの試練は、真っ暗闇の中の虫の大群でした。止まって休憩すると刺されます。その後は降り止まぬ雨。そして早月尾根の本来の試練、急登、急登の連続でした。途中で1泊し、8月14日は出発とともに望みどおり晴れてきました。次第に標高も上がり虫もいません。しかしザレ(砂でざらざらの急登)や急斜面のトラバース(横切り)が続きます。そこを家族で力を合わせ、励ましあいながら歩行時間正味12時間ほどで試練と憧れの地、剱岳頂上に到着しました。頂上は360度のパノラマで感動ものです。特に昨年も剱岳の登頂を試みたのですが悪天候のために断念していますし、とても感慨深いものがありました。やはり憧れの山です。
翌日の8月15日は、早月尾根の南側の大日三山(奥大日岳、中大日岳、大日岳)を縦走しました。前日、前々日に登った早月尾根を眺めながらの縦走です。大日三山は剱岳とは対称的に女性的な山でこのあたりの登山道には岩場はほとんどなく、お花畑あり、地塘あり、湿地帯の木道あり、時にゴーロ(大きな石がゴロゴロとあるところ)ありと変化に富み、快適でした。
8月16日は、とても残念な下山の日です。しかしいたるところに沢筋があり、水は豊富。中ごろには湿地帯、そしてまた急降下、5時間ほどで降りついたところが日本一の落差を誇る「称名滝」です。小生、初めて見ましたが、とてつもなくすごい滝です。
こうして、今年の我が家の夏山合宿は終わりを迎えました。辛くて途中で下りようかと思ったり挫折しそうになったりしましたが、試練と憧れの山「剱岳」に家族全員で登ることができ、これまで以上、より憧れの山になりました。日ごろ会話のまったくない高1の長男とも、夜行をいれ5日間も行動を共にするとそれなりにしゃべります。そういえばその長男が小学5年の時に、二人で早月尾根からの剱岳を日帰りで登っています。あの頃は元気でした。
私にはまだまだ「夢」「憧れ」がたくさんあります。来年はどうしようか、これから考えます。皆さんも健康のためにも「夢」「憧れ」を大切にしてください。